売りが明確にできなければ、カフェは飲食系の中では最低ランクだと思う

カフェを始めるには、食品衛生管理者を取るくらいで、1日講習を受ければ100%受かるものです(といっても食品衛生法に定められた資格)。ただし、これは「レベル1」で、この上にどんな上積みがあるかで、飲食系でのつぶしが効く度合いが変わって来ますね。

国家資格としては、
・調理師
・栄養士
というようなもの。

特定の業務をするうえで必要な営業許可として、
・アイスクリーム類製造業
・あん類製造業
・乳製品製造業
・氷雪製造業
など約40種類の許可。といっても1業種1つなので、多くても3つくらい。

自称では、
・料理研究家(レシピでちょっと考えれば誰でも名乗れる)
・パティシエ(洋菓子作ってれば誰でも名乗れる)
・バリスタ(エスプレッソマシーンが使えれば誰でも名乗れる)

協会系で資格ビジネス化しているものでは、
・利き酒師
・デザートプランナー
・カフェプランナー
・カッピングジャッジ
など、どのくらいあるのか不明。

というように。
食についての知識と技術。こういった有資格者や知識者・技術者との差は、とくに体力面で出てくるかもしれません。

差を感じたのは、お店が繁盛して、同じクオリティーのものを毎日多くの人に届ける技でした。1日10食作っていればよかったものが、50食、100食になっても続けられる技、そして体力。これは長くやっている人ほど、若いときから始めた人ほど有利でした。

カフェを経営していて、将来起こりうることとは、お店が繁盛してきた時に、経営をどうするか、ということです。大量にさばくことになれていないと、収益が向上しても次第にやりたくなくなります。体で慣れているならばいいのですが、そうでない場合、早い段階で「義務感の運営」という、大変よろしくない精神状態になりえます。わたしは繁盛してきたとき即、この状態になりましたw

こういった精神状態を回避するにも、知識や経験があったほうが対処の術は複数備わります。レベル1で開業できるのがカフェですが、それを維持するためにはどうしてもなんらかのレベルアップは避けて通れない業種でもありますね。

では、カフェが上を目指すのはどうしたらいのか。何を持ってレベル向上とするのか。
高級レストランへの転職は、相当難しいし、非現実的。飴細工の達人を目指すというような、特定の技能が必要なら、それは取る・取らないではなくて、やらなければいけないことです(レベルアップにはなります)。

高収益なお店づくりをめざすのはスモールビジネスでは鉄則

わたしは第一には、
繁盛店ではなく、高収益なお店作りではないか、と経験から思っています。
繁盛店というのは、単に自分の労働量が増えたことをいいます。カフェという「自分で作りたい世界」の果てが歯車化であるはずはないとは、身を持って知りました。

また、ひとり経営の場合には、資本主義上重要な、複数人で働いて倍以上の成果を得る、というメリット享受がほぼ不可能です。ですから、1作業、1仕事で得られる収益を、一般的に考えられる以上のものにしないと、少数不利を克服できず、金銭的不自由さ(繁盛しないが時間はあるよ)か、物質・時間的不自由さ(繁盛してるがほかのことは一切できないよ)がつきまとうことになります。

所要時間の超長いレシピを導入する

誰もが理解しているができないことに着手する。食については長時間かけて作るというのがそれです。それを実現するのが外食の役目なのではないか、と思いますが、収益を取るためにお店もそろって時間短縮が今のトレンドです。効率化としてのレベルアップは必須ですが、手早く仕上げることにウリができるのか、と甚だ疑問で、カフェもそれにのっかって時間短縮では、できるものはたかが知れてますし、実際にそういうものを出しているお店は枚挙にいとまがないとも感じています。

話を戻して。
高級店が長時間かけて作る料理というのは、せいぜい5時間くらいのものです。煮物とか、ソースづくりでは、個人店は3、4日かけて作ったものを出してもいいと思います。わたしが手がけたそれは、トマトソースでした。高級店では数時間程度で作るものを、3日かけてました。

大規模戦に参加してみる

自分の経験から思った別のレベルアップとは、大規模戦に参加してみる、ということでしょうか。わたしの場合には、益子陶器市での出店がそれでした。ひとつずつ丁寧に作るというスタイルがどのくらいの数対応できるのかを試すには絶好のチャンスです。
わたしはそれを6回試して、店舗オペレーションの課題を知り、工夫を重ねて高収益化の基礎技術につなげました。

たとえば、接客で来店から注文品を届けるまで、なにも考えないお店では、店員は4往復します。それを2.5から3往復に減らすだけで、お客さんの店舗滞在時間が3分くらい減らせます(理想は2往復ですが、これを実現しているお店は、わたしは1店しか知りません)。大規模戦にこれを適用すると、ひっきりなしのお店では収益が10〜20%改善します。日販レベルでは、2〜4万円ですね。これを年間で計算すると、どうなるでしょう。
というように。

◆ ◆ ◆

開業は楽ですが、いろいろな意味で最低レベルなので、維持には上を見るしかなくなります。そのとき、どんなレベルアップを志向するかで、オーナーであるあなたが歯車の仲間入りをするか、自分らしさを活かした魅力あるお店になるかが決まるとおもいます。

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